赤坂離宮遠征

 今日は、会社の後、気分を変えて久しぶりに赤坂離宮へ走りに行く。曇りだが、降水確率は低いようで、肌寒く感じるくらいの気温。走るのには、丁度いい感じ。
 赤坂離宮は母校のすぐ側で、学生時代のホームグラウンドだった。長い坂道や下り坂があるので適度に負荷がかかり、トレーニングには適しているのだ。学生時代は1週を全員で走り、2週目にタイムトライアルをして、全員が毎回自己ベストを目指していた。私は、男の子たちに負けないという気合だけでがんばっていた。本当は、毎回戦いに挑むような気分で、内心は泣きそうだったのに。なつかしい。
 学生時代は正門前から走り始めていたが、今日は明治記念館の近くからスタート。青山方面へ進む。赤坂へのまっすぐな道は、良い調子で走る。その後四谷方面へと続く坂道も一気に自分のペースで走りきることができた。なんだか、調子は悪くないみたいだ。正門を越え、急坂を下り、最後の長い長い登り坂でも、息は切れるが気持ちは前に行っている。つらいながらも、もっと力を入れてスピードを上げてもいいかナ、と思う余裕があった。
 去年の夏の藪漕ぎ山行でスントの時計を壊してしまったため、いま私は腕時計を持ってない。交番の丸い時計で大体計ったところでは、1週18分くらいに見えた。学生時代の1週目のアップにかけた時間と同じかな。
 坂道はさすがにきついけど、そのきつさが実はちょっと快感だった。息は上がりっぱなしだけど、顔がにこにこしていた。昔は、きついときはきつーい顔で走っていた。にこにこ顔などといった余裕のカケラもなかった。そんな余裕があるなら、もっと走れよ、って感じだった。今みたいに、ニコニコできるのは、ちょっと大人な感じで、余裕でいいな、と思う…でも、自分に昔のような追い込み型のトレーニングができた時代があったことに、なんだか感謝したくなった。自分だけじゃ、あそこまでできなかったことがよくわかるのだ。自分を育ててくれた、クラブの先輩や、同僚や、後輩の顔が浮かんでしまった。