暑気払い

今日は、友達お薦めの韓国料理屋で暑気払いをやった。辛いものをたべ、熱い鍋を囲んで酒を飲むのは、さらに暑い感じでよかった。
 最近、中国関係のルポからミステリー作家に転向された、M氏もゲストで参加してくださった。文芸ポスト(小学館)の『黄金夢』は、それまでの実際取材されてきた内容が織り込まれたミステリーで、実体験がなければそこまで詳細に描写できないのだろうな、と思ってしまう内容。新大久保の韓国料理屋周辺は、以前は中国人が多く居住していて、よく通ったところだそうだ。組関係の方や、中国マフィアの方への取材に関する裏話は、「ほんとうですか?」と聞き返したくなるようなものばかりで面白すぎた。ただ、どれも、裏の情報を入手するには、人を裏切らない、信頼される人柄に尽きるんだな、と思うようなエピソードだった。話題は多岐にわたったが、ほとんど、M氏の独壇場といった感じで、あっという間に深夜になってしまった。
 M氏は、一度書き始めて途中で挫折したということは一度もないのだそうだ。これだけの仕事をしていても、自分には未だに自信がない、といいつつ、昔から気をつけてきたのは「自分を好きでいること」なんだと言っていた。要するに、自分自身に恥じないように、自分を誇りに思えるようにいつもがんばってきたということなのだろう。
 それでもM氏は自称3日坊主だといっていた。3日やってみて感触がつかめないものは、いくらやっても物にならないからやめてしまうんだそうだ。3は、人間の変化のキーワード。感情は3週間、体は3ヶ月、人の運は3年間で変わるということを言っていた。つまり、どんなに怒ったって、体調が悪くたって、運も悪くたって、そのうちに変化していくよということで、そんな風に人生をとらえるのも面白いなと思った。どれも、いただきたい極意といった感じで、大いに勉強になった。