アミューズトラベルの低酸素室

mimibook2005-07-19

 今日は、新宿東口にある、アミューズ・トラベルの低酸素室をお借りする日だ。アミューズ・トラベルの低酸素室には、3年前のチョー・オユー登山のときにも随分とお世話になった。ただ、平日は営業が18時までなので、当時は主に雨の週末などに利用させてもらっていた。今回、アミューズ・トラベル牛島社長はムスターグ・アタ峰へ山本教授と実験登山に行かれる予定で、その情報交換などさせていただいていているうち、ご自身が低酸素室で宿泊トレーニングをする夜の前ならば、トレーニングに使ってもいいよ、と特別に許可を下さった。
 こんなに有り難いお話はない。東京に居ながら、4000m相当の低酸素トレーニングができるのだ。19時少し前にお伺いし、着替えをして、早速トレーニングを開始する。30分ほど、低酸素室で安静にしてから、エルゴメーターを1時間。安静時はSpO2は86%くらい。トレーニングを始めても、大体80%台をキープした。前回は、体が低酸素になれていないのではという不安があったので、心拍数を上げるトレーニングはしなかったが、今回は富士山の後でもあるし、大分低酸素にも慣れてきた実感があるので、インターバルで追い込んでみることにする。私は、山を登っていると、心拍数が150くらいまで上がることは良くあり、個人的には、140台よりも150台でちょっと息を切らせて歩いている方が調子が良く感じるのだ。基本的なトレーニング理論では、人は負荷をかけたらその分、それに見合った力がついてくる、というから、今日は、この低酸素状態で150台まで心拍を上げることにする。エルゴメーターの負荷を最大限に上げてペダルを漕ぐ、毎分50回転くらい。最初の30秒はいいが、後半30秒はくらくらするような感じで、150台は1分ともたない。とにかく1分がんばって、5〜10分休んで、というリズムでトレーニングをするが、脈拍が平地レベルに比べてなかなか下がらない。もっと順応すれば、脈拍もすぐに戻るようになるのだろうか。トレーニングの途中、今年入社した社員の安藤さんから、低酸素時の体の反応について、生理学的な変化を詳しく説明していただく。どうして、血圧が高い人が高所に行くと危ないか、高所で睡眠薬を飲むと危ないかなど、体の変化という面からの説明に納得。詳しいところまでとてもよく勉強されていて、こんな風に、体を理解することができたらもっと面白いだろうなあ、と思いながら聞き入ってしまう。
 3時間ほどトレーニングをする。最後の1時間は、低酸素室で安静にしつつ、資料の整理などデスクワークをする。約束の10時になる。牛島さんは、スポーツクラブでトレーニングをして戻られる時間だ。牛島さんに、トレーニングの状況などご相談がてらお話しする。牛島さんも、日曜日に富士山に登られたそうだが、なんと、5合目から2時間半で頂上に行って日帰りしたのだそうだ。海外出張を含め、激務の合間を縫ってトレーニングされているのだ。私もがんばらなければ。